問題10 建築構造
次の1~8の記述は、鉄筋コンクリート構造について述べたものです。その内容が正しいものには〇で、誤っているものには×で、それぞれ答えてください。
1.鉄筋とコンクリートを一体化させるのにすぐれている異形鉄筋は、呼び名として公称直径を四捨五入して整数にしたもので表される。
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(答え) 〇 *P127
(例)公称直径9.53㎜の異形鉄筋の呼び名はD10、また丸鋼鉄筋の場合φ(ふぁい) 10
2.基礎を杭基礎にする場合、支持杭、摩擦杭とも硬い地盤に支持させる。
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(答え) × *P151
摩擦杭は、土と杭の接触面の摩擦力で支える。硬い地層が深い位置にあり、そこまで杭を打ち込むことが困難な場合に用いられている。
3.柱は、屋根・床・梁などの荷重を支え、下部の構造に荷重が伝わるのを防ぐ鉛直部材をいう。
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(答え) × *P154
柱は、荷重を支え、下部の構造に荷重を伝える鉛直部材をいう。
柱の断面は、あらゆる方向から加わる地震力に抵抗できるように不整形なものとせず、正方形・長方形・円形の断面とする。また、上階より下階を大きくする。
一般に、階高が約4mで大梁のスパンが6m前後の場合、最上階における柱断面の最小径は50㎝程度とすることが多い。
4.周辺を固定した床スラブの厚さは、一般に15㎝程度とすることが多い。
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(答え) 〇 *P157
*スラブとは、通常、鉛直荷重を支持する床板をいう。
5.側桁式の階段は、階段の幅およびスパンの大きい場合に最も多く用いられる。
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(答え) 〇 *P158
他に、斜めスラブ式(2、3辺支持)、片持ちスラブ式(1辺支持)の階段がある。
6.鉄筋を配置する間隔は、鉄筋径やかぶり厚さによって定められている。
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(答え) × * P165
鉄筋を配置する間隔は、使用する粗骨材の最大寸法や鉄筋径によって定められている。
かぶりの厚さとは、部材の最も外側に配置された鉄筋の表面からコンクリート表面までの寸法で鉄筋を配置する間隔とは関係ない。
7.内壁の保護と納まりをよくするために、突出部や異種材料の取り合いには、見切り縁が用いられる。
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(答え) 〇 *P194
天井の見切り縁とは、天井と壁を区切るために設けられる部材で、周囲の二方以上に設置されます。見切り縁は、壁や天井の損傷や汚れを防ぐだけでなく、空間の見た目や雰囲気を整える役割もあります。
8.外壁をシーリング材で防水する場合、すきまには、コンクリート目地にようにすきまの変形がほとんどないノンワーキングジョイントと、金属部材の接合部のように、すきまが変形しやすいワーキングジョイントのいずれかを施す。
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(答え) 〇 *P180
目地や開口部まわりなどの部材接合部のすきまにシーリング材(合成樹脂や合成ゴムなど)を充てんし、気密性を高め、すきまを防ぐなどの目的で用いられる。
*3面交換 ノンワーキングジョイント
*2面交換 金属部材の接合部のように、すきまが変形しやすいワーキングジョイント
ワーキングジョイントにシーリングを、打つ際は、基材の動きに追従できるように、2点接着にすることが大事です。奥の壁面にも接着する3点接着だと、基材(ボード)の動きに追従できず、シーリングが割れてしまう。