• 「3級損害保険鑑定人過去問題解説」

202301【問題13 】機械設計2

問題13 *機械設計2
次の1~4の記述は、歯車について述べたものです。 に当てはまる最も適切なものを下の選択肢からそれぞれ1つずつ選び、その記号を答えてください。

1.直接接触による運動の伝達方法には、 (   ) 接触によるものと、転がり接触によるものとがある。

《選択肢》 ア.滑り イ.かみあい ウ.摩擦



(答え) ア.滑り *P31
*直接接触は、滑り接触と転がり接触がある。転がり接触には摩擦車による摩擦接触がある。なお、歯車の運動は、摩擦車による運動に比べ速度伝達比が正確で、はるかに大きな動力を伝える。

2.1組の歯車において、(   )は、駆動歯車の歯数が被動歯車の歯数より小さいときには速度伝達比と一致するが、大きいときには一致しない

《選択肢》 ア.モジュール イ.ピッチ ウ.歯数比



(答え) ウ.歯数比 *P37~P40
*歯数比とは、大歯車の歯数を小歯車の歯数で割った値。
*モジュールとは歯車の歯の大きさを指す。
モジュールの一例
モジュールが定義された背景には、円周に関係するものの寸法を表すときに登場する無理数である円周率πを用いずに、切りの良い数値で歯車の大きさを表そうとしたことがあります。

ピッチ円の直径をd[mm]、歯数をz[枚]とすると、モジュールm[mm]とピッチp[mm]の間には次式が成り立ちます。

【d=mz[mm]】
たとえば、ピッチ円の直径が80mm、歯数が20枚の歯車のモジュールは、m=d/zより、m=80/20=4mmとなります

*ピッチとは歯車の歯はピッチ円の円周に沿って等間隔に配置されており、歯と歯の間隔をピッチといいます。 また、ピッチ円の直径を歯数で割った値をモジュールといい、歯車対がかみ合うためにはモジュールが等しくなければなりません。

3.歯車の歯が折れたり、歯面に摩耗や (   )が生じたりすれば、歯車の役目を果た すことができない。

《選択肢》 ア.ピッチング イ.バックリング ウ.ゾーニング



(答え) ア.ピッチング *P55
*ピッチングとは、接触圧力や周速度が大きすぎるとき、歯面がはぎとられてあばた状になる。

歯の強さの計算に当たっては、円周力F(N)は、歯の曲げの強さと歯面強さの両方から計算する必要がある。

しかし、どちから一方を考慮すればよい場面もある。
たとえば、長時間連続回転、材料が比較的硬くないときは、ピッチングによる破損が生じやすい。逆に、硬さが極めて硬い場合は、曲げによって破損することがある。

4.歯車は、回転中のトルクの変動や加工・取りつけなどの誤差によって衝撃的な荷重が歯に加わることがあるため、歯の (   )は歯車の使用条件に応じて決めなければならない。

《選択肢》 ア.切下げ イ.許容曲げ応力 ウ.干渉



(答え) イ.許容曲げ応力 *旧P61? →P55
(参考)
歯車の許容曲げ応力とは、歯車の歯元部分にかかる曲げ応力が、歯車の材料や形状によって決められた限界値を超えないようにするための設計上の基準値です。

歯車の許容曲げ応力は、歯車の種類や歯形によって異なる計算式で求められます。一般的には、歯車の曲げ強さと歯面強さを検討する必要があります。

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