問題1 建築法規
次の1~8の記述は、建築基準法について述べたものです。その内容が正しいものには〇で、誤っているものには×で、それぞれ答えてください。
1.戸建住宅に付属する門や塀は、「建築物」ではない。
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(答え) × *P26
*建築物とは建物での事ではないし、また、保険上の建物に含まれるものとも異なる。
建築物とは、
①屋根と柱または屋根と壁のある構造のものや、これに類する構造のもの。
②①の建築物に付属する門や塀。
③観覧のための工作物
④地下または高架の工作物内に設けられた事務所・店舗・興行場や倉庫などの施設
2.会議室は、「居室」である。
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(答え) 〇 *P28
「居室」とは、居住・執務・作業・集会・娯楽などの目的のために継続的に使用する部屋、安全上、衛生上他と区別する。居間、寝室、応接室、調理室、事務室、会議室、教室、病室、ホテルの客室、劇場の客席などがある。
3.建築物の主要構造部の2種類以上にわたる修繕において、そのいずれもが過半の修繕とならなければ大規模の修繕に該当しない。
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(答え) × *P29
建築物の主要構造部の1種類以上について行う過半の修繕をいう。なお、過半とは半分を超えることをいい、2種類以上にわたる修繕でも、そのいずれかが過半となれば大規模修繕に該当する。
4.構造方法規定とは、建築物の各部の寸法、部材の形状や使用材料、接合方法などのあり方(仕様)についての制限であり、すべての建築物に共通の規定と、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの構造種別ごとに定められた規定から構成される。
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(答え) 〇 *P57
構造規定:
①構造方法規定・・・小規模な一定の建築物に適用。
②構造計算規定・・・中規模以上の建築物に適用。
*構造計算が必要な建築物
構造種別 規模(いすれかに該当するもの)
木造 ①階数3以上 ②延床面積500㎡超 ③高さ13m超 ④軒の高さ9m超
木造以外 ①階数2以上 ②延床面積200㎡超 ③高さ13m超または、軒の高さ9m超(石造、れんが造など)
2025年4月1日建築基準法改正:
2025年建築基準法の改正ポイントは以下のとおり!
(1)現行の建築基準法で用いられていた「四号特例」の見直し
(2)省エネ基準適合の義務化
(3)壁量計算のルール変更
(1)現行の建築基準法で用いられていた「四号特例」の見直し
現在の建築基準法では、着工前に建築確認申請をする必要があります。建築確認申請というのは、建築基準法などの法令に建築予定の建物が適合しているかを審査するもの。しかし、建築基準法第6条の4の規定により、一般住宅のような小規模建築物で、建築士が設計を行う場合、構造関係の規定の審査が省略されるルールとなっていました。これを「四号特例」と呼んでいました。
この小規模建築物は、木造2階建て、木造平屋建てが対象となります。 改正により、すべての地域で建築確認・検査が必要となり、審査省略制度が縮小 今回の改正により、四号特例を無くして「新二号建築物」と「新三号建築物」に分けられるようになりました。
「新二号建築物」
木造2階建て・木造平屋建て(延べ面積200平米超)が対象です。すべての
地域で建築確認・検査が必要となり、審査省略制度も対象外となります。
「新三号建築物」
木造平屋建て(延べ面積200平米以下)が対象です。都市計画区域等に
建築する際は建築確認・検査が必要ですが、そうでなければ審査省略制度が
これまで通り対象となります。
今後、新二号建築物の家を建てる際は「構造関係規定の図書」と「省エネ
関連の図書」という書類を新たに提出しないといけなくなりました。
5.木造建築物の柱・筋かい・土台のうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐処理を行う。
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(答え) 〇 *P68
また、必要に応じシロアリなどによる害を防ぐための処理を行う。
6.劇場、映画館、公会堂などの用途の特殊建築物の居室については、自然換気設備、機械換気設備、中央管理方式の空気調和設備のいずれかの換気設備を設けなければならない。
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(答え) × *自然換気設備を除く。P42
①自然換気:
高さの違い(下側給気口、上側排気口)による気圧差を利用して換気量を確保する換気設備
②機械換気:
機械力を利用して換気量を確保する換気設備。第一種、第二種、第三種機械換気がある。
(a)第一機械換気・・・給気機と換気機
(b)第二機械換気・・・給気機
(c)第三機械換気・・・換気機
③中央管理方式の空気調和設備:
中央管理室で換気や冷暖房などを一元的にコントロールする設備です。
7.鉄骨造の構造耐力上主要な部分には、ステンレス鋼は使用してはならない。
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(答え) × *P69
*鋼材(炭素鋼、ステンレス鋼)または鋳鉄のいずれかを用いる。
尚、鋳鉄は、圧縮力には強いが引張力には弱いので、曲げ応力や引張応力が生じる部分には使用してはならない。
8.鉄筋コンクリート構造のコンクリートに使用する骨材は、鉄筋相互間や鉄筋とせき板との間を容易に通る大きさとすることが定められている。
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(答え) 〇 P71
*骨材・水・こんわ材料は、鉄骨をさびさせたり、コンクリートの凝結や硬化をさまたげるような酸・塩・有機物・泥土を含まないこと。